小ネタ 2005-009

USBラジオ「RadioSHARK」を調べる

PCでラジオ番組を予約録音するのに良さそうに思えたので、USBラジオ「RadioSHARK」を入手してみた。

1. RadioSHARKの特徴


 特にFMの周波数については、簡単な改造でなんとかならないか調べてみることにした。


2. RadioSHARKの中

 とりあえず、フタを開けてみた。


フタを開けたところの写真(左)、他のPC用ラジオとの大きさ比較(右)


 フカのヒレ型の筐体の中は、ほとんどがアンテナである。あとは回路基板が入っている。


基板の表側とウラ側の写真


 基板の表と裏に1つずつIC部品が載っている。


それぞれのICの写真


 ICは、MICRONAS社UAC3556Bと、PHILIPS社TEA5757である。

 UAC3556Bが、USBデバイスのICである。 TexasInstruments社とかのUSBオーディオチップと似たようなチップのようだ。HID(ヒューマンインターフェースデバイス)で汎用I/O制御機能が付加されているというのが目新しい。


USBを使ったI/Oの参考書


 HIDを使ったI/O制御については「USB Complete」という本に詳しく解説されている。
 (もるひんのUSB-IOなんかも、これと同じである)

 SetSHARKというRadioSHARK制御ソフトをWindows用に自作された人がいる。ソースコードも公開されていたので、拝見した。基本的にはUSB Completeで紹介されている方法のようだ。
 昔、自作ハード作りでサイプレスのチップCY7C63000AでHIDを使ってUSB-IOと同じようなことをしたときのVisualBasicのコードを改造してみたところ、RadioSHARKの制御をすることができた。


 ラジオのチューニング方法とパラメータについては、TEA5757のデータシートを参考にする。

 パラメータとして設定できる値の範囲は広いのだが、実際にラジオ回路がその周波数にチューニングできるかどうかはハードウェアの仕様で制限される。
 TEA5757というのは欧米向けのICであり、FMの周波数が日本と異なる。日本向けはTEA5759という別のICである。

 TEA5757を、TEA5759に取り替えてやれば「日本向けRadioSHARK」ができるのではないかと思った。というわけで、TEA5759を現在(2005年5月)探し中である。



(後日加筆 2005.6.12)
TEA5759を内蔵したラジオマウスUMN-FMを2台入手した。1台を分解して中からラジオ用ICのTEA5759を取り外して、RadioSHARKのラジオICを取り替えてみた。RadioSHARKはTEA5757HLで、取り替えるICはTEA5759Hであるので、ICのピン数とピッチが異なるので簡単に取り替えができない。QFP-DIP変換基板とジャンパー配線を44本接続した。

動作チェックをしてみたが、うまく動作しなかった。原因調査中である。配線の長さがヤバいように思えるが、まったくラジオが動作しないのは?

(ちなみにHLの型番のものはAMラジオへのノイズ軽減のためにFM用回路ブロックへの通電をon/offする機能が追加されている。)








改造について追加情報あり。トリマコンデンサ1個を追加するだけで国内FMラジオ放送対応に改造成功したという情報を貰ったので、試してみる予定。(2007.5.6)