小ネタ 2007-004
Wiiリモコン用の自作周辺機器を作ってみる - その2 ジャイロ
周辺機器の自作第2弾として、Wiiリモコンに接続する1軸のジャイロセンサーを作ってみた。(2007.2.7)
実際に動作させてみたところ (MPEG1形式の動画 download 1.8MB)
Wii側で対応しているソフトがないので、いまのところPC上の自作ソフトでしか使用することはできない。
作成したPC用ソフトは、画面上にセンサーの値を4本のグラフで表示している。上から、Wiiリモコン内蔵の加速度センサーのX軸,Y軸,Z軸と、ジャイロセンサーの出力の順になっている。合わせて4軸センサーと言える。
ジャイロセンサーは、リモコンを水平に置いた場合の水平面上での回転速度を検出している。
材料として、ゲームボーイアドバンス用「まわるメイドインワリオ」というゲームカートリッジを分解して中のジャイロセンサー部品を使用した。(以前のネタ参照のこと)
I2Cバスに接続するA/D変換用のICを使用して、ジャイロセンサーから出てくる電圧を計測している。
- 作り方 -
材料
・ヌンチャクのケーブル または クラシックコントローラーのケーブル (ヌンチャク自体は使用しない)
・まわるメイドインワリオ(WarioWare Twisted Japansese ver.)のカートリッジの外側
・Ceramic Gyro CG-L43 (NEC-Tokin) ... ゲームカートリッジ内のセンサ基板をそのまま使用する
・12bit AD Converter ADS1000 (Burr-Brown)
回路図
手順
(1)まわるメイドインワリオのカートリッジを分解する。
(2)ジャイロセンサーCG-L43の搭載された基板を取り出す。ソフトのROM基板は使わないので取り外す。
(3)ジャイロの基板を使って、上記の回路図の回路を作成する。ADS1000は、SOICをDIPに変換する変換基板を使うと実装が楽。
(4)まわるメイドインワリオのカートリッジの筐体に入れる。あるいは、筐体は好みで好きなケースに入れれば良い。
(5)ヌンチャクコネクタに取り付ける。ネジ止めされている透明のプラスチック部品を取り外して、その部分に取り付けると固定しやすい。
- ソフト -
作成したソフト
[ Wii-GYRO binary and source code (download) ]
このソフトはAD変換IC「ADS1000」のI2Cのアドレスが1001001(0x49)のものを使用するように書かれている。もし、アドレス違いのICを使う場合には、ソースコードを修正しないと動かないので注意。
前回の汎用I/Oと今回のA/D変換器が動いたということで、いろいろと自作回路を接続するめどがついた。
いまのところWii用の自作ソフトは作れないためWii上での応用はできないが、PCにBluetoothの無線で自作回路を接続して遊ぶ材料として、Wiiリモコンは安価なので色々と応用ができそうだ。
いくつか工作のネタを考えたので、仕込み中。 →作ってみた。
(後日加筆 2008-07-15)
「E3 2008:任天堂、Wiiリモコン用アクセサリWii MotionPlusを発表」という記事がでている。
Wiiリモコンに接続して、高精度のモーション検知をするためのオプションが出るということらしい。
3軸のジャイロセンサーなのだろうか? それとも3軸の磁気方位センサーだろうか?
→Wii Motion Plusを分解して調べてみた (2009-06-15)