小ネタ 2008-012

EeePCにWindowsXP Embeddedをインストールしてみる


ASUS製小型PCの初代EeePCを入手した。"軽い"OSを試したかったので、WindowsXP Embedded(評価版)をインストールしてみた。(2008-05-20)


Windows XP Embeddedのインストール結果

 
 起動中の画面(動画)

  
 起動中の画面 (起動の途中でなぜか電池の残量の警告が出る)

 
 電源スイッチを入れて起動させてから、この画面になるまでに約25秒


 Windows XP Embeddedを入れるのに使ったディスク容量は、約280MB。


インストールの手順

 Windows XP Embeddedのインストールは、普通のWindows XPのようにCD等からインストーラーを起動してインストールすることができない。
 個々のPCに合わせてOSを構成する無数の要素をから必要なものを選んで組み立て(ビルド)をしなければならない。かなり面倒。

- 準備するもの -
 ・EeePC ・・・ ディスクの空き容量300MBくらい
 ・別のPC ・・・ Windows XP EmbeddedのOSを組み立てるための開発環境のインストール用
 ・Windows XP Embedded 評価キット ・・・ 今回はCD版を入手して使った
 ・USBフラッシュメモリ ・・・ EeePCと別のPCとのファイルのやりとり用



(1)Windows XP EmbeddedのOSを組み立てるための開発環境のインストール
 EeePCとは別のPCに開発環境をインストールする。Target Designer等である。CDからインストールした。
 この開発ソフトは、OSの部品を管理するデータベースのサーバーにアクセス必要があり、そのため、このPCにデーターベースサーバーソフトもインストールする。
 データーベースサーバーソフトをインストールしたら、データベースのデータもインストールする。ディスクの空き容量がそれなりに必要。

 
 英語版のWindowsXP Embeddedの評価版CD



(2)EeePCのハードウェア構成を調べる
 ハードウェア構成を調べるためのソフトを使ってEeePCのハードウェア構成を調べる必要がある。
 開発環境をインストールしたPCからtap.exeという実行ファイルを取り出す。
 
 
 このファイルを取り出して、EeePCのWindowsXPに実行ファイルをコピーし、実行する。
 実行した結果が、devices.pmqというファイルに出力される。
 このファイルをEeePCから取り出しておく。



(3)OSのビルド
 開発環境をインストールしたPCでTargetDesignerを起動する。
 

 新規プロジェクトを作成し、Importのメニューから先程のdevices.pmqを読み込む。
 このとき、EeePC内蔵のカメラについて警告が出る。カメラをサポートする部品が存在しないようなので、Windows XP Embeddedでカメラを使うのをあきらめる。

 テンプレートに、OSの構成がいくつかあるので、InformationApplianceのDesign Templateを選ぶ。

 シェルとか日本語環境のファイルが足りないので、手動でプロジェクトに追加する。

 ビルドする。Check Dependenciesで部品や設定の不足がないかチェックをして、不足部分を修正して、警告エラーが出なくなるようにしたら完成。

 ビルド結果を出力する。Build Target Imagesというメニューで出力する。



(4)EeePCにインストールする
 インストーラーがないので、手動でインストールする。
 OSのファイルをビルド結果のフォルダからコピーする。WINDOWSフォルダとProgram FilesフォルダとDocument and Settingsフォルダの3つ。
 そのままEeePCに入れると元から入っていたWindowsXPを壊してしまうので、あらかじめ(3)の手順の途中でフォルダ名の設定を変更してビルドしておくこと。

 boot.iniファイルを手動で書き換えて、WindowsXP Embeddedの項目を追加する。




(後日加筆)
 Windows XP Embeddedの後継OSのWindows Embedded Standardをインストールしてみた



参考Link

ターゲットデザイナーの使い方