小ネタ 2008-017

iPhoneの勝手アプリを作ってみる - その2 - そろばん


<iPhone 1.1について(iPhoneファームウェア1.1.xについて)書いています。iPhone 3G等 ファームウェア2.0からは使えないかもしれないです。>


iPhoneで非公式の勝手アプリを自作してみた。「そろばん」を作ってみた。(2008-07-07)

 
 そろばんの実物とiPhoneでそろばんアプリを起動させたところ

 
 動作させてみたところ(動画)  [ MPEG1形式の動画 (4.2MB) ]


 マルチタッチ操作テスト(動画) [ MPEG1形式の動画 (500KB) ]


・使い方

 アプリを起動したら、
 (1) iPhoneを横向きで水平に持つ。
 (2) iPhoneを傾けて珠の位置をリセットする。(ご破算で願いましては)
 (3) タッチパネル上に表示されている珠をタッチすることで、珠を弾くことができる。
    2点のマルチタッチで、親指と人差し指で同時に2箇所の珠を操作できる。



・そろばんアプリのダウンロード

 http://www.ipod-repository.net/というリポジトリのサイトに登録。カテゴリーは"Toys"に。Installer.appでインストールできる。



・ソースコード

 ソースコードを公開しておく。非公式開発ツールのiPhone toolchainでビルドすることができる。
 [ ソースコード (download) ]




タッチパネルをそろばんに見立てたソフトは以前から存在するようで、WindowsCE, Palm, Zaurus等で出ているようだ。(Nintendo DSでも出てるそうだ)
今回、自作したiPhoneのそろばんは、"そろばん感"を出すためにマルチタッチと加速度センサーを使っているのが特徴である。たぶん本邦初(?)。




(後日加筆 2008-07-10)
- 補足 -
 ・現在のバージョンでは、タッチ動作への追従速度が速くなくて、あまり珠がスムーズに動かない。動画のフレームレートが低いのと残像のせいで結構良さそうに見えるが、速い操作をすると破綻したりする。とりあえずゆっくり操作すること。
 ・珠の動作は、物理シミュレーションしていなくて、単純に上か下か0/1の動作をさせているだけ。iPhone本体を振った時だけ乱数でランダムな位置に珠を散らせる処理をして、それっぽく見せている。
 ・公式アプリとしてAppleのAppStoreで出す予定はありません。公式への登録は敷居が高すぎて参加する気が起きませんでした。
  (後日加筆 無料のアプリを出すのにも参加費用が必要とか、申し込みの受け付けが制限されていて大手以外ではオープン日までにほとんど参入できなかったりとか、NDAのためオープンな情報交換ができなかったりとかが厳しいと思った。)
 ・個人の趣味でアプリを作っているだけなので、Appleの制限に縛られずに自由にアプリを作れる環境のほうが、趣味的な何かを作るには良いと考えている。 




(後日加筆 2008-07-11)
今日、7月11日、国内でiPhoneが発売された。

自分は、いろいろな理由から今回の3G版iPhoneを購入していない。1つは既にイーモバイルを使い中で急にやめられないというのがある。両方とも契約するのは金銭面でちょっと負担がかかり過ぎる。もう1つは、いま契約中のソフトバンクの携帯電話のSIM(USIM)をiPhoneに差し替えて使えないというのがある。グローバルコールプランでほとんど使わない状態で維持し続けているSIMがあるのだが、iPhoneに機種変更するには契約の変更とSIMの変更が必要になってしまう。新規の2台目にするという方法もあるが、少しばかりもったいない。

公式アプリのネット販売も始まった。公式アプリの中にAbacusという海外製のそろばんアプリがあった。7/1リリースと書いてあるので、Abacusの方がここよりも先にリリースしているようだ。iPod touchを有償でアップデートすることで公式アプリを使えるようになるそうなので、あとでアップデートして公式アプリのAbacusとかを試してみる予定。

iPhone3Gを入手して早速分解したレポートがネット上に出ていた。加速度センサ(モーションセンサ)はどうなっているか興味があって記事を見てみた。従来の2G版のiPhoneと現行iPod touchはSTMicroelectronics社のLIS302DLという型番の加速度センサを使っているそうだが、3G版iPhoneでは部品が変更されている。写真が鮮明でなかったので詳しくは分からなかったが、おそらくSTMicroelectronics社のLIS331DLではないだろうか? 性能はほとんど一緒で小型化された製品と思われる。 誰か分解して詳しく調べてる人がいたら教えて頂けるとありがたい。




(後日加筆 2008-07-14)
先週公開したこのアプリは割とウケがよかったようで、アクセス数が今までのネタに比べて多かった。(iPhone発売"祭り"と同時期だったせいでもあるが。)
そろばんを実際に習った/習わされた世代で、そろばんに対する思い入れのある(あるいはトラウマのある)人達には特に受けたのだと思う。

iPod touchをアップデートして公式アプリを使えるようになったので、Abacusというアプリを試してみた。加速度センサには対応していないようだ。残念。
 

そろばんアプリに珠を弾いたときのパチパチという効果音がないのが寂しい。自作アプリでも効果音を付けたかったのだが、恥ずかしながらまだ音を出すソフトが書けないのである。この効果音の処理が思っているよりもたぶん大変で、珠同士が当たった音と、珠が枠に当たった音は変化させる必要があったり、複数の珠が同時にぶつかったときの珠の数に比例した音を出したりとか、弾く強さの強弱とかも考慮したら、結構な量になると思う。
あと、そろばんをシャカシャカと振ったときに楽器的に音を出す処理も入れたい。そろばんの現物を振り回すのは良くないことだが、結構楽しかったりする。ここまで出来たら、そろばん感は多分かなり上がると思われる。




(後日加筆 2008-08-01)
昔、Mac書道というソフトがあったが、iPhoneで書道のソフトとか出たら面白そうだ。
半紙サイズではなく、和歌や俳句を書くための短冊ならiPhone上で操作しても違和感がなさそう。
あと、硯で墨をするのをiPhoneを硯に見立てて操作したりとか。
 




- See Also -

iPhone/iPod touch用のGPSの製作
iPhoneの勝手アプリを作ってみる - その1 おみくじ
iPhoneの勝手アプリをインストールする方法
iPhoneでアプリを作ってみる - 開発環境