小ネタ 2011-011

NintendoDSのカートリッジのセーブデータの解析 その7 (ポケモンタイピング)


- ポケモンタイピングDSのBluetooth -

ポケモンタイピングDSの中身のICがBluetoothという話を聞いたので、入手して、カートリッジ基板を調べてみた。(2011-05-05)
 
 ポケモンタイピングのキーボードと大きさ比較用のWiiリモコン

 

 
 カートリッジの中身は、ROMっやシリアルFLASHメモリは従来のDSカートリッジと一緒で、それに追加でBCM2070というBluetooth ICが使われている。
 セーブデータ用のシリアルFLASHメモリは25PE10で、特に変わったものではないので、普通に読み書きできそう。

 意外にDSカートリッジって中にこういうものが入るのだと、感心。

 Bluetoothのアンテナとして基板上の配線パターンの領域がだいぶ空けてある。
 DSのカートリッジスロットに入れるとこのアンテナはDS筐体内部に入ってしまう。
 電波の飛びは悪くなってしまうが、それでも少し大きめの飛び出したカートリッジにはしなかったようだ。


- ポケモン ハートゴールド/ソウルシルバーのポケウォーカーの赤外線通信 -

 ポケモンの中身のICが赤外線通信に対応しているという話をちょっと前に聞いていた。カートリッジ基板を調べてみた。(2011-05-05)
 
 ポケモンに対応したポケウォーカーという歩数計と、その前身の生活リズムDSの比較

 どちらも、持ち運び用の小型の歩数計で、計測した歩数のデータをDSと赤外線通信で転送する。

 
 カートリッジの中身
 生活リズムDSのカートリッジは裏側にフレキシブル基板という薄い膜状の基板を貼りつけてある。

 
 ポケモンの場合には赤外線の発光/受光用の部品の厚みが薄型の物に変更され、フレキも廃止されている。

 
 生活リズムDSのカートリッジの中身

 
 ポケモン ソウルシルバーの中身

 どちらもROMやシリアルFLASHメモリについては他のカートリッジと一緒だが、赤外線通信について部品が追加されている。
 基板の写真の上側の黒い変な形の部品が赤外線発光/受光素子である。
 基板の写真の右側の3860CRというマーキングされたICが赤外線通信の制御用のICと思われる。ワンチップマイコンかも?
 基板の写真の真中やや上側に発振用の水晶振動子があり、3860CRに接続されている。

 ニンテンドー3DSには赤外線ポートも最初から内蔵されている。3DS用の部品は、DS用とは異なっている。
 Link - 発売前のニンテンドー3DSが早くも分解される、赤外線ポートを確認



- ポケウォーカーの中身 -

 
 フタを開けたところ

 
 基板のセンサー回路側

 
 基板のマイコンと赤外線素子側

 
 ワンチップマイコン(?)

 
 水晶振動子2つ(メインクロック用と時計用か?)と赤外線投光/受光素子



- 生活リズム計の中身 -
 
 フタを開けたところ

 
 基板の裏側
 赤外線素子とICが1つだけ載っている。

 
 基板のマイコン回路とセンサー回路が同じ面になっている
 センサー回路部分は青色のコーティング剤が塗布されていて、さらにこの部分はノイズ対策で金属のシールド板で覆われていた。
 
 
 
 センサー部分
 
 
 ワンチップマイコン(?)

 
 赤外線投光/受光素子