NHK映らないように改造されたテレビはNHKと受信契約する義務無しという判決が出ているが、自分で改造した場合は同じように契約義務無しになるのだろうか

NHK映らないように改造されたテレビはNHKと受信契約する義務無しという判決が出ているが、自分で改造した場合は同じように契約義務無しになるのだろうか?

NHK映らないように改造されたテレビはNHKと受信契約する義務無しという判決が出ている。(2020年6月)
NHK映らず契約義務なし 加工テレビで東京地裁 – 産経ニュース
NHK視聴不可なテレビを巡る訴訟、受信契約の義務なし 女性の訴え認める

判決によると、
・争点となる改造テレビは、(原告女性が)NHKの信号だけを減衰させるフィルターを筑波大准教授が開発していることを知り、准教授が代表理事を務めるNPOからフィルターを取り付けたテレビを3000円で購入して、自宅に設置したもの。
・この改造テレビはNHK放送を受信できる設備とは言えず、原告が受信契約締結義務を負うと認めることはできない。
・別途ブースターがなければ映らないのであれば契約義務はない。
・原告が自分で加工をしたわけではなく、専門知識のない原告女性に復元は困難。
ということだ。

NHK側の主張は、
・フィルターを取り付けたとしてもテレビの構造上、NHK放送を受信できる機能が備わっており、電波を増幅するブースターを取り付けたり、工具を使って復元したりすれば、放送を受信できる。
と、主張したというのだが、この判決では認められなかった。

地裁の判決なので、NHK側が控訴すればまだ裁判は続いて判決が覆る可能性もあるかもしれない。


以前の別の裁判で、フィルターを取り付けても受信契約の義務があるという判決が出ている。NHKから国民を守る党の代表の人の訴訟だ。
NHK受信料:イラネッチケーの購入と設置の際の3つの注意点 – 事実を整える
東京地方裁判所 平成27年(ワ)第26582号 受信料等請求反訴事件で、次のようにNHK勝訴の判決が出ている。
・フィルターを取り付けたかどうかは関係なく、テレビを設置したという外形的事実に変わりはない。
・本件工事の施工を依頼した者に復元工事を依頼するなどして本件フィルターを取り外せば本件受信機で放送を視聴することができる。なので、受信できるかどうかは関係なく、受信契約解除の理由として認められない。

フィルターを取り外せるかどうかというのが一番の争点となるようだ。


そして、上記の判決のあと、さらにNHKから国民を守る党の代表の人は簡易裁判所にて裁判を起こしている。

・原告が、平成28年8月27日に原告現住所に設置した「テレビ2」は、被告の放送だけを遮断する機能を有したカットフィルタ(以下「イラネッチケー」と言う。)が、アンナナ入力端子から取り外し出来ないように、強力な接着剤と、一度締め付けたら緩めることが出来ないボルトで取り付けられています。この取り付け方法は、もしイラネッチケーをアンテナ入力端子から取り外そうとした場合、「テレビ2」の入力端子がつぶれてしまい、「テレビ2」は、被告の放送も民放の放送も受信出来なくなる(部品取り替え修理をしないとすべての放送の受信が出来ない程度の故障になる)ように取り付けられています。
という主張だ。

判決としては、NHKから国民を守る党側の勝訴で、債務は存在しないと認められた。しかし、フィルターが取り外しが不可能になっているのが理由でテレビの受信契約がなくなったかは判決としては判断されていない。

フィルターを取り外せるかどうかというのが争点として残っている状態だった。


このあと、冒頭に書いた裁判の判決となり、取り外しできない場合についての新たな判決が出ているようのだが、どうもはっきりしない。

平成27年(ワ)第26582号の判決では、工事の施工を依頼した者に復元工事を依頼するなどして本件フィルターを取り外せば本件受信機で放送を視聴することができるという判断になっている。

その判例が覆ったのだとすると、新しい事実として、改造したテレビからフィルターを取り外しができないようになっていて施工者でもテレビを破壊せずにフィルターを取り外しすることができないという主張があったのかもしれない。(推測だが。)


自分もNHKの映らないテレビを作ろうかと考えている。
NHKが映らないワンセグを作れないだろうか

自分自身が改造して自作したNHKが映らないテレビは、自分で復元できる可能性があるからという理由で、受信契約義務から逃れられないのではないかと思った。


追記

裁判での争点についてインタービュー記事があった。
受信料裁判でNHK敗訴 秘密兵器「イラネッチケー」を開発した筑波大准教授に聞く(デイリー新潮)

イラネッチケーを取り付けて樹脂で固めて取り外せなくされているテレビの実機で、両者と弁護士が立ち会いの元で、NHKの放送を受信させることができるかどうかを実験した結果、NHK側がどうやってもNHKの放送を受信させることができず、それが決め手となりNHK側が敗訴したのだそうだ。

特に、樹脂で固めるときに樹脂を何層も重ねて、その途中にアルミ箔を重ねて、樹脂を固めることで外から電波を割り込ませられないようにしっかりと対策をしていたのが効果を奏したという。

NHK側は事前にイラネッチケーを入手して、同様の加工をしたものを使って、同軸ケーブルをチューナー部分に近づけるとNHKの方法が受信できたので、裁判の争点になっている樹脂で固めたテレビも受信させられると踏んで、両者立ち会いでの上記の実験になったようだ。

しかし、結果はそれを読んで念入りにアルミ箔でしっかりと電波が入らないように加工した実機にNHK側が敗北した形となった。

NHK側は控訴する方針らしい。
映らないTV、NHK控訴方針 受信契約義務なし判決で

とりあえず、イラネッチケーを取り付けてアルミ箔を入れて樹脂で固める改造したテレビはNHKの放送を受信できないというのはひっくり返りそうに無いと思われる。

次の争点は、改造したテレビがNHKの放送を受信できる状態に復元可能かどうかが控訴でひっくり返るかだと思う。

以前は、テレビを改造をした者に依頼すれば復元可能というNHK側の主張が認められているのだが、樹脂で固める改造については改造した者も復元ができないと証言していて、それが認められているようだ。

NHK側が主張しそうな内容で考えられるのは、
・樹脂をちょっとずつ削っていってアルミ箔部分まで削ってしまえば、近くに同軸ケーブルを近づけてNHKの放送が受信できる。
・こうやって樹脂を削って復元するのは、素人の原告には無理でも、テレビを改造した者なら可能である。あるいは、テレビを改造した者でなくても、樹脂を削る工具を使える程度の作業者ならば誰でも容易であるので依頼することは他でも可能である。
なのではないかと思う。
だいぶ無理筋な感じ。

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