PCエンジンの謎の周辺機器を持っているのだが、(開発用っぽいのだが)正体が不明で何に使うのか分からない – その3

PCエンジンの謎の周辺機器を持っているのだが、(開発用っぽいのだが)正体が不明で何に使うのか分からない、という話の続き。

基板上のEPROMの中身が空っぽだったことが分かった
自作のプログラムをROMに焼いて、この基板のICソケットに挿したらどうなるか、というのを試してみた。
元々ソケットに挿さっていたEPROMは書き換えずに、同じ容量のFlash ROMを手に入れて、HuCという開発環境で作成したHello Worldと画面表示をするプログラムを書き込んで、試してみた。

結果、プログラムが動くのが確認された。

使ったFlash ROMは、CAT28F010というものだ。容量は1Mbit(=128KB)。


市販のゲームも起動できるのだろうか? と、疑問に思ったので、それも試してみた。

HuCardのゲームで、容量が1Mbitのものを探してみる。
上海というゲームだけが容量が1Mbitらしい。
レトロフリークを使って吸い出しをして、それを上記のFlash ROMに焼いてみたところ、起動した。

もっと大きな容量のROMを挿したらどうなるのか、というのも試してみた。
2MbitのFlash ROMと、4MbitのFlash ROMを手に入れて、試してみたのだが、起動しなかった。

この謎の周辺機器は、1MbitのROMにしか対応していないということが分かった。

HuCardで発売されている1Mbitのゲームは最初期の上海だけなので、この謎の周辺機器もそれと同時期の初期の頃に作られたものなのではないだろうか。(追記 – 筐体が天の声2なので、作られたのは天の声2の発売より後なのだけど、この基板の回路設計がされたのが最初期なのではないだろうか?)

(追記 – 同時にHuCardと背面の周辺機器側に接続をした場合、どうなるか試してみたが、HuCardスロット側が優先されるということが分かった。HuCard検出用の端子があるので、それを使って排他処理をしているらしい。)

結局、この謎の周辺機器がなんなのかは分からなかった。
(TwitterのTLでも特に情報は得られなかった。)


追記

Twitterで返信があり、情報を教えて頂いた。
PC98と繋いで、PC98で描いたグラフィックをPCエンジン実機で表示させる簡易な開発装置で、グラフィッカーの人が使っていたものということだ。

次のURLに出てくるツールの天の声2を改造したものが、ボタンが1つ付いていて、青色のコネクタも同じようなのが付いているのですごく似ている。
PCエンジンの開発機材が入荷致しました – 基板・レトロPC レトロゲーム 買います!BEEPのブログ PCBサイド


さらにちょっとだけ追記

1つ謎が残っている点がある。EPROMの中身が空っぽだったということだ。
わざわざ消してからEPROMの窓のシールを貼り直したというのも考えにくいし、経年劣化できれいに全部FFに消えてしまったというのも考えられないだろう。
HuCard側にグラフィック開発用のソフトのROMが載ったものを挿して使っていたのだろうか? わざわざ余分な費用を掛けてそんなものを作る必要性が無いので、これも考えにくい。
1つありそうな仮説としては、グラフィック開発用のPCエンジン側のソフトのバージョンとかが上がって1MbitのEPROMに入りきらなくなってしまって、背面側の基板を作り直すよりもHuCardスロット用ROM基板を作る方が安かった、とかならある得るのかもしれない。
ただし、その場合、EPROMを取り付けておく必要がないし、わざわざ空っぽのEPROMがICソケットに挿さっていた理由が無いだろう。
謎だ。

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