IoTは「牛刀割鶏」なのではないだろうか。
わざわざ家の中のスイッチ1つを制御したり監視したりするのにシリコンバレーのサーバーにアクセスしてAPIを叩いてとか。
クラウド化する世界という本も以前に読んでいたりして、クラウドでコンピューティングのサービスを受けるのは発電所から電力サービスを受けるようなものだという話も分かる。
だから顧客が個々に”発電所”(大きな処理をするためのコンピュータとかストレージとか)を持って維持とかしなくても、”電力網”(インターネット)に繋げて、専門の会社が大規模なスケールでやっている”発電所”(クラウド)からサービスを買った方がコストパフォーマンスがよいという。
これは企業の情報システム/情報インフラみたいな大きなものについてだけ当てはまるというのではなく、個人とかでも家にサーバーを置かないでクラウドサービスを受けた方が結局安上がりになるということだ。写真とか大きなデータなどを自宅にデータサーバーとかNASを維持して保管するよりもクラウドのデータストレージサービスの方が安くて信頼性が高いというのがわかりやすい例だろう。
だが、IoTみたいなものまで、クラウドでやる意義があるだろうか?
「ハンマー釘病」になっているのではないか。
あるいは個人情報を吸い上げるための方便になっているのではないか。
IoTLTに行ってから、どうもそんなことを考えている。
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追記
インターネットに繋がった物体X ということばが思い浮かんだ。
遊星からの物体Xの原題が「The Thing」なので。