Nintendo Switchを分解して調べてみた(Nintendo Switch Teardown)

Nintendo Switchを分解して調べてみた。

Amazonで予約したのだけど、発売日(2017年3月3日)に届いた。

コントローラーのJoyConを分解して壊してしまってもよいように余分に注文しておいた。

Joy-Con (L) / (R) グレー(Amazon)

Nexus7(2013)と大きさ比較。

まずは起動テスト。

本体を分解する。

小さいY字のネジが何ヶ所か使われているので、分解には1.7mmのY字ドライバーが必要だ。
ネジの場所は、裏側の4隅の4ヶ所と、下面(USBコネクタの面)に2ヶ所、上面に1ヶ所、キックスタンドの裏に1ヶ所、左右のJoyCon取り付け金具部分にそれぞれ1ヶ所ずつで、合計9本のネジを外すと筐体の裏側を外すことができる。引っかかっている爪とかは殆どないので簡単に外すことができる。

側面のJoyCon取り付け金具部分は5つのネジで固定されており、ネジを外すと分離できる。

5つのネジのうち真ん中のネジが先程の筐体の裏側を固定するのにも使われている。

microSDカードスロットの基板を取り外す。ネジを1本外すと、分離できる。

普通に見えているネジを外していけば、シールド板を取り外すことができる。ヒートシンク的な放熱板も兼ねているようだ。

シールド板を外せば、バッテリーが見える。


予備バッテリーの部品を手に入れることができれば、自分で修理交換もできそうだ。

本体の分解はここまでにしておいた。

次はJoyConについて調べてみる。

まず、JoyConの外観。



JoyConのR側とL側は入っているギミックが異なる。
JoyCon-R側にはNFCとか赤外線センサーが入っている。

JoyCon-L分解。Y字のネジを4本外すと筐体の裏側を外すことができる。

JoyCon-Rも同様。

JoyCon-Rの部品までばらばらに分解した。

JoyConと本体との接続コネクタの部分。

Switch本体にJoyConを取り付けたときは、このコネクタで有線で繋がって動作する。
充電もここから行われるのだろう。
充電のピンが分かれば、自前で単体のJoyCon充電器とか作れるのかもしれない。
(この接続コネクタがJoyConの機能拡張に使えるのかどうかが気になっている。)

SLボタンかSRボタンを押すと、4つのLEDが順番に点灯箇所が移動して何往復かする。これはSwitch本体からJoyConが取り外されたのを検知して無線接続に移行しているっぽい。
レール部分の凹凸でボタンが押されるような仕組みになっているようだ。

グリップに挿したときにも同じようにLEDが点灯する。グリップのLED窓が光って見える。

このグリップが充電のための変換器になっていればよかったのに。
付属のとは違って別売りの充電機能の付いたグリップというのが出ているそうだ。

SLボタンとSRボタンと4つのLEDが載ったフレキシブル基板。

JoyConをSwitch本体に取り付けたときにカチッとロックをする部品。

JoyConのバッテリー。

Bluetoothのアンテナ。

基板。

バッテリーを保持するホルダーのパーツとZRボタンの部品。

真ん中の銀色の四角い部品はアナログスティックで、写真の左側の長細い四角い部品がハプティック振動部品らしい。

アナログスティックの周りがNFCのアンテナになっている。

ハプティック振動部品は、2本の配線で接続されている。これだけで共振を制御できるらしい。

赤外線センサー部品。

樹脂の中はカメラっぽい部品とLED(たぶん赤外線LED)が入っている。


右側のLEDを点灯させたときのカメラ映像と、左側のLEDを点灯させたときのカメラ映像から物体の奥行き位置を検出しているのだと思われる。
そういう処理をこの部品の中でやっているのか、それとも外でやっているのかはいまのところ不明だ。
昔、Wiiリモコンの赤外線センサーを調べたことがある。
Wiiリモコンのポインティング用赤外線センサ部品の解析
Wiiリモコンの赤外線センサーは内部で画像処理をして光っている物体の位置や大きさ検出し、その情報のみをI2Cバスで取り出すことができた。
JoyConの赤外線センサーも似たような感じで物体の大きさや奥行きまで含めた三次元的な位置の情報を取り出せるのかもしれない。

基板上のICについて。
BROADCOM BCM20734という部品がメインの部品だ。

NFCのICは、NXPではなくSTMicroelectronicsのようだ。

他のICはジャイロセンサーや加速度センサーといったモーション用のセンサーだろうか?

Flashメモリらしき部品も載っている。

あと、ゲームカートリッジも調べてみた。

SDカードくらいのサイズだが、厚みがSDカードよりも厚く、DSのカートリッジみたいな厚さだ。

端子部分はちょっと複雑な電極の形になっている。

殻の中身はこのような基板が入っている。

基板の裏側。

カートリッジを組み立て直して、無事Switchで動いた。


まとめ
・本体は、Tegraな普通のタブレットっぽい感じだが、冷却ファンとかしっかりしている。
・JoyConはハプティック振動(HD振動)の部品とか、赤外線物体センサーとかNFCとかモーションセンサーとかギミックが沢山詰まっている。Wiiリモコンのリファイン版なのだと思った。


追記
iFixitほかの詳しいサイトの分解記事が出ていて、Switch本体をバラバラに分解している。(そちらの記事のほうが参考になると思う)
Nintendo Switch Teardown – iFixit
「Nintendo Switch」分解レポート。「任天堂はどんな新しいことを提供してくれるのか」と期待が膨らむ内部構造だ – 4Gamer.net


さらに少し補足追記

Nintendo Switchの解析や、JoyConやProコントローラーの分解や改造、解析なども別entryで書いたので参考まで。
Nintendo Switch 検索結果 kako blog


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(と、いちおう書いておく。キュレーションサイトへの対策で。)




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