PCエンジンの天の声2をFRAM化改造してみた。
SRAMと違って電池切れでデータが消えないようになる。
FRAM化改造は、ファミコンやスーパーファミコンのカートリッジのセーブデータ用のSRAMをFRAM化するという改造はわりとよくあるので、ネットで検索するといろいろと事例が出てくる。
しかし、PCエンジンの天の声2の場合はFRAM化改造はあまり見かけなかった。
とりあえず自分のやりかたで改造してみた。
使用するFRAMは、DIPのFM1608という8Kbyteのものを使用する。
まず、天の声2を分解し、基板上のSRAM(6116)を取り外した。
このSRAMのパッケージ形状はnarrow DIP 24ピンだ。
半田吸い取り器できれいにする。
FRAMを取り付けるために、コネクタを取り付けた。ICソケットを使わないのは、DIPのFRAMの足の幅が広いのでそのまま取り付けられないからだ。
FM1608はそのままでは取り付けられないので、変換基板みたいな工作をして取り付けた。
SRAMのDIP24と、FRAMのDIP28とではピンアサインが少し異なるので、次のように配線を繋げた。
FRAMのpin1~2 …… GND
FRAMのpin3~14 …… DIP24のpin1~12に順番に繋げる
FRAMのpin15~22 …… DIP24のpin13~20に順番に繋げる
FRAMのpin23 …… GND
FRAMのpin24~25 …… DIP24のpin22~23に順番に繋げる
FRAMのpin26 …… GND
FRAMのpin27 …… DIP24のpin21に繋げる
FRAMのpin28 …… VCC(5V)
FRAMはDIPのFM1608という8Kbyteのものを使うのだが、アドレスのピンの上位の2つ(A11,A12)はGNDに繋いで固定して、もとのSRAMと同じの2KBのみを使う。
ファミコンやスーパーファミコンのカートリッジのセーブデータ用のSRAMをFRAM化する場合、DIPのSRAMのICを取り外してそのままFRAMを取り付けても動かないらしい。~CE信号を細工してやる必要があり、SOPのFRAMと回路を基板化したキットが売られていたりする。
PCエンジンの場合はどうなのか分からないので、とりあえず上記のように直結で試してみた。
結果、PCエンジンの場合には、特に細工をする必要はなくて、普通にピンをそのまま配線したら動いたようだ。
ゲームでセーブしたり天の声バンクで読み書きを試したが、ちゃんと動いているようだ。
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追記
FRAM化改造した天の声2、スイッチを追加してメモリのバンクを切り替え式にしてみた。
A11(pin23)のアドレス用の配線をGNDとVCCと接続先を切り替えるようにスイッチを付けて配線した。
天の声2のバンク1とバンク2の切り替え式だ。天の声バンクと紛らわしい呼び方になってしまう。
天の声バンクと同様に4個分の保存ができるFRAM(FM1608)の容量(8KB)なので、4バンクの切り替え式にすることも可能だったのだが、手持ちで4chの切り替え用のスイッチ部品がなかったので、シンプルにスイッチ1個を使って2バンクの切り替えになった。