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LLVM-IR(LLVM中間コード)を生成するTiny BASICコンパイラを作ってみた

LLVM中間コードを生成するTiny BASICコンパイラを作ってみた
(元の記事はこちらに書いていたものをblogに書き直ししている)

以前、CIL(MSIL)中間コードを生成するTiny BASICコンパイラというのを作ってみた。(2012-09-01)
それを元にJavaバイトコードを生成するTiny BASICコンパイラを作ってみた。(2013-03-01)
今回、これらをベースにLLVM中間コード(LLVM-IR)を生成するTiny BASICコンパイラを作ってみた。(2015-12-04)

1. つくってみたもの

 Tiny Basic Compiler (LLVM中間コード版)

 [ Tiny Basic Compiler 実行ファイル+ソースコード tinybas_llvm-ir_01.zip (download) ]

 特徴
 ・整数型の小型なBASIC
 ・シンプルな言語仕様なのでソースコードも短く、コンパイラの仕組みを学習するサンプルとして活用できる

2. 使い方

 BASICのソースコードをコンパイルし、出力される.llファイルをllvm-asというLLVM-IR用のアセンブラを使ってアセンブルして.bcファイルを生成する。
 lliを使ってビットコードファイルをインタープリタ実行することができる。

 順番に手順を説明すると以下のとおり。

 サンプルのソースコードは例えば次のようになる。(example1.bas)

10 INPUT X
20 Y= x*x + 6*x + 9
30 PRINT Y

 コマンドラインで、次のようにコマンド入力してコンパイルする。
 % tinybas example1.bas

 結果、example1.ll が得られる。
 この.ll ファイルはllvm-as用のアセンブリーソースコードである。
 llvm-asを使って.bcファイルを作る。
 % llvm-as example1.ll
 で、example1.bcが作られる。

 実行するには、次のようにする。
 % lli example1.bc

 ちなみにアセンブリーソースコード(example1.llファイル)は、以下のように生成される。

;============================================================
;	Compiler: Tiny Basic Compiler Ver 0.1
;	Source: example1.bas
;	Object: example1.ll
;============================================================

@.1 = private unnamed_addr constant [4 x i8] c"%d\0A\00", align 1
@.2 = private unnamed_addr constant [3 x i8] c"?\0A\00", align 1
@buf = common global [1024 x i8] zeroinitializer, align 1
declare i32 @printf(i8*, ...) nounwind
declare i8* @gets(i8*) nounwind
declare i32 @atoi(i8*) nounwind

define i32 @main() {
;------------------------------------
	%acc = alloca i32 , align 4
	br label %_L10

_L10:
	%_V0 = alloca i32 , align 4
	%1 = call i32(i8*,...)* @printf(i8* getelementptr inbounds([3 x i8]* @.2, i32 0, i32 0)) nounwind
	%2 = call i8* @gets(i8* getelementptr inbounds ([1024 x i8]* @buf, i32 0, i32 0)) nounwind
	%3 = call i32 @atoi(i8* getelementptr inbounds ([1024 x i8]* @buf, i32 0, i32 0)) nounwind
	store i32 %3, i32* %_V0 ,align 4
	br label %_L20

_L20:
	%_V1 = alloca i32 , align 4
	%4 = load i32* %_V0, align 4
	store i32 %4, i32* %acc
	%5 = load i32* %acc, align 4
	%6 = load i32* %_V0, align 4
	store i32 %6, i32* %acc
	%7 = load i32* %acc, align 4
	%8 = mul nsw i32 %5, %7
	store i32 %8, i32* %acc
	%9 = load i32* %acc, align 4
	store i32 6 , i32* %acc, align 4
	%10 = load i32* %acc, align 4
	%11 = load i32* %_V0, align 4
	store i32 %11, i32* %acc
	%12 = load i32* %acc, align 4
	%13 = mul nsw i32 %10, %12
	store i32 %13, i32* %acc
	%14 = load i32* %acc, align 4
	%15 = add nsw i32 %9, %14
	store i32 %15, i32* %acc
	%16 = load i32* %acc, align 4
	store i32 9 , i32* %acc, align 4
	%17 = load i32* %acc, align 4
	%18 = add nsw i32 %16, %17
	store i32 %18, i32* %acc
	%19 = load i32* %acc, align 4
	store i32 %19, i32* %_V1 ,align 4
	br label %_L30

_L30:
	%20 = load i32* %_V1, align 4
	store i32 %20, i32* %acc
	%21 = load i32* %acc, align 4
	%22 = call i32(i8*,...)* @printf(i8* getelementptr inbounds([4 x i8]* @.1, i32 0, i32 0), i32 %21) nounwind
	br label %_END

_END:
;------------------------------------
	ret i32 0
}

Java版TinyBasicやMSIL版TinyBasicに比べると、冗長なコードが多い。
LLVM-IRのコード生成はSSA(静的単一代入形式)などの仕組みが少し難しく、うまいコード生成が作れなかった。

このページの上記の説明では説明不足なので、blogで補足を書き足していく予定。

上記のページに書いただけでは説明不足なので、こちらのblogで補足説明を書いていく予定。(週1くらいで)

全天球撮影用カメラ「THETA」用のサムネイル画像をアニメーションGIFで生成する

全天球撮影用カメラ「THETA」用のサムネイル画像をアニメーションGIFで生成する。
(元の記事はこちらに書いていたものをblogに書き直ししている)

TiltShiftの画像処理&アニメーションGIF生成のソフトを自作してみた。
[ Theta-Thumbnail version 0.1 ソースコード付き (download) ]

OpenCVのバージョン2.4を使用しており、ビルドにはOpenCVが必要。
GIFファイル操作のため、imgctl.dllというライブラリを使用している。
imgctl.dllとOpenCVを使ってGIFアニメーションを出力するコードを書いてみた

ビルドしなくても、実行ファイル(.exe)を起動して使うことができる。
Visual Studioを持っていない場合、実行ファイルを動かすのにVCのRuntimeをインストールしないといけないかもしれない。

THETAで撮影した画像ファイルをPCに取り出して、このソフトで処理すると、サムネイルサイズのアニメーションGIF画像ファイルが出力される。

生成されたアニメーションGIFファイルは以下のようになる。

このソフトを使うには、THETAで天地を正しく撮影したJPEG画像ファイルでないといけない。
リコー公式のWindows/Mac版のTHETA用ビューワーを使って天頂補正書き出しをすることで天地を補正した画像が得られるので、それを使えばよい。
全天球カメラRICOH THETA用アプリ更新。JPG保存や Google+ / Google マップ公開に対応


参考Link

THETA公式 http://theta360.com/ja/
リコー、全天球撮影カメラ「THETA」発売 ワンショットで上から下まで360度キャプチャ – ITmedia ニュース
360度全天球写真カメラ『THETA』で世界をぐるぐる回してみた
全天球撮影用カメラ「THETA」を使ってみる – 釣竿で空中撮影

Oculus Rift勉強会 関西#02に行ってきた

Oculus Rift勉強会 関西#02に行ってきた。
20151101_140059
内容はこんな感じだった。
・アーティフィスのVR/AR開発の話
Oculus Rift入門まとめ
猫でも分かるOculus警察撃退法
THETAでモバイルVRコンテンツ開発
・VRはどれくらいあなたの身近にやってくる?
・Unity-chan CRSをGear VRで60FPS動作するために行った事
・LT Gear VRを10倍楽しむ方法
・LT GoPro以外で、360videoを撮ってみる方法
・LT Bullet TrainとOculus Touchの衝撃
・LT WindowsとBluetoothLEマイコンでコントローラーを作ってみよう
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断捨離2015の進捗 その37

断捨離2015の進捗を毎週自己チェックする。

先週までにゲーム機のPS2/DC/Xboxといった古い世代のハードとソフトを整理できたので、それを押し入れに仕舞い込んだ。代わりに押し入れから電子部品類を出したので、そのうちそれらを整理したい。

今週は、GPS機器やGPS部品、ポータルブカーナビ、PC用地図ソフトなどを整理した。
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Rimg0002
こんな感じでハードとソフトがごちゃまぜになっていた。

趣味の自作ソフト作りでカーナビとか歩行者ナビっぽいものを昔は作りたくて、
それでGPSとか地図ソフトとか買い集めていたのだった。
今では、Googleで地図が無料で使えるようになってしまったし、スマートフォンにGPSが内蔵されるのが当たり前になってしまった。
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UnrealシリーズのゲームとUnreal Engine

Unrealシリーズのゲームはいくつか買っていた。

初代Unrealも持っている。Windows版だ。Gold版を買って、単体版は処分してしまったようだ。
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このゲームの作成に用いられたのが最初のUnreal Engine 1らしい。この時代のUnreal Engineは外に公開してなかったのだそうだ。
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Unreal Engine4用にゲーミングノートPCを買ってみる (その3 – 参考書編)

名古屋で今度、Unreal Engine4の勉強会が行われる
ということで、それ用のノートPCを購入し、Unreal Engine4の初期設定をする。
やり方は、参考書を買って読みながらやってみる。
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見てわかるUnrealEngine4 ブループリント超入門 (GAME DEVELOPER BOOKS)(Amazon)
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