タバコの受動喫煙対策で煙の検出用のGrove HCHOセンサーをマイコン基板に繋ぐ電子工作をしてみた。
先日、いくつかの空気の汚染を調べるセンサーを試したのだが、さらに1つGrove HCHOセンサーというのを手に入れた。
グローブ – HCHOセンサー(Amazon)
センサーの素子としてはWSP2110というものを使っている。SeeedのWikiに情報がある。
動作電圧は5V。
検出対象の気体は、ホルムアルデヒド(HCHO)やベンゼン、トルエン、アルコールだ。
Groveのケーブルが付属している。
前と同様にArduinoのAD変換用の入力端子に接続するため、ユニバーサル基板を経由して繋ぐ。
付属のケーブルを使わずに、かわりにGroveの受け側のコネクタか、片側だけのGroveケーブルを使って電子工作する。
Grove関係は、前に秋葉原の秋月電子に行ったときに買ってあったのだが、そのうちのケーブルのほうを使うことにした。
そして、前に使ったセンサーのうちMP503を使った汚染ガス検出用センサーと比較して同時に計測ができるように2つをArduinoに繋ぐようにしてみた。AD0端子とAD1端子を使う。
とりあえず、分煙のファミレスに行って数時間ほど計測して、2つのセンサーの比較データを取ってみた。
センサーの出力端子の電圧そのものだ。この電圧からセンサーの抵抗値を逆算し、さらにHCHO濃度のppm値を計算する計算もすることが可能だ(Wiki参照)。今回はそこまで計算していない。
計測した2つのセンサーのデータをプロットするとこんな感じで、同じような波形が出た。
系列1は、MP503を使ったセンサーモジュールの計測データ。
系列2は、今回のGrove HCHOセンサー(WSP2110)の計測データ。
電圧が異なるのだが、全く同じ挙動をしている。
系列2を1.8倍にしてグラフを描くと、こんな感じに重なる。完全な一致ではないが、まずまず重なっている。
2つセンサーが出力する電圧が違うのはモジュール基板の増幅回路部分のアンプの増幅率が異なっているだけだろう。
というか、Seeed Grove HCHOセンサー基板モジュールにはアンプが載ってない。(MP503を使ったCrowtailのセンサー基板モジュールの方には増幅用のアンプが載っていた。)
同じ挙動のセンサーなので、どちらを使ってもホルムアルデヒド(HCHO)検出に使えそうだ。MP503を使ったセンサーモジュールがAmazonで売り切れていたので、Grove HCHOセンサーはその代わりに使うことができそう。
グラフのうち、何カ所かで計測値が上昇して、そのあとに下がるという挙動をしているのだが、これはファミレスの喫煙席のほうでだれかタバコを吸っていたのだと思う。よく観察していなかったので、ほんとうにこの時間にタバコを吸っていたのかどうかまでは確認していない。
しかし、タバコの匂いが気になったりしたのと、HCHOセンサーの値が増加した時間とは必ずしも一致していなくて、むしろ匂いが気になってセンサーの値を見ても計測値が低かったりした。
HCHOの汚染はあまり匂いがしない有害成分なのだろう。と思ったのだが、普通はHCHOは刺激臭のつよい気体だ。その匂いがしないくらい空気で薄められた状態でも人体に有害ということで要注意なようだ。